雅楽は1200年以上の歴史を持ち、日本の古典音楽として、また世界の古典音楽として外国でも非常に高く評価されてきています。
雅楽は、日本古来の儀式音楽や舞踊などと、仏教伝来の飛鳥時代から平安時代初めにかけての400年間あまりの間に、中国大陸や朝鮮半島から伝えられた音楽や舞、そして平安時代に日本独自の様式に整えられた音楽などです。
奈良時代・平安時代から、雅楽の演奏は宮廷は勿論、寺院や神社において盛んに演奏されました。そして1000年以上、京都・奈良・大阪の専門の演奏家によって伝承され続けました。明治時代に宮内庁式部職楽部が創設され雅楽を伝承しています。最近は、民間の雅楽の演奏団体も増えてきています。
現在日本で雅楽と称しているものは、奈良・平安時代に日本へ伝えられた音楽と舞、そしてわが国に古来からあった舞楽や、平安時代に作られた歌曲も含まれます。
その種類を大別すると、以下の三種類になります。
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【日本に古くから伝わるもの】
国風歌舞(くにぶりのうたまい)
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【外来のもの】
唐楽(とうがく)…中国、インド(天竺)、南ベトナム(林邑)等より伝来し たもの。器楽合奏の管絃(かんげん)と、舞のある舞楽(ぶがく)です。
高麗楽(こまがく)…朝鮮、中国北東方面などより伝来したもの。昔は管絃もありましたが、現在では演奏されず、舞楽のみが演奏されます。
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【平安時代にできた歌曲】
催馬楽(さいばら)…民謡などの歌詞に拍節的な節をつけて歌うもの。
朗詠(ろうえい)…漢詩に非拍節的な節をつけて歌うもの。
なお、「歌披講(うたひこう)」(宮中の歌会始の儀で行われる)は、雅楽の楽器を用いないため、雅楽の中には入れていません。
日本古来の舞楽(国風歌舞)と催馬楽・朗詠は歌曲が主となっているのに対し、外来曲は全て器楽曲です。
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参考文献・引用元:
日本雅樂會 / 文化デジタルライブラリー / 雅楽 /ウィキペディア>雅楽 / Gagaku Experience